writer 石川理恵
おしゃれの舞台裏であるクローゼットを拝見しながら、服づきあいについてうかがう企画。第5回は、「桃花源(とうかげん)」の屋号でケータリングや民泊を営む、伊藤千桃(いとうちもも)さんの家を訪ねました。
自宅洗いとアイロンがけで、大切な服をリフレッシュ
日々の料理、お菓子づくり、庭仕事など、自らの手を動かし、暮らしを楽しんでいる伊藤さんは、服もクリーニングに出すことはほとんどなく、ダウンやセーター、スーツまでも自宅で洗濯しています。
「いまどきの洗濯機は性能がいいから、水の量を多めにして、おしゃれ着用の洗剤で洗います。ダウンを洗うと水が黒くなって、汚れが落ちたことを実感してさっぱりします。
セーターは、仕上げに洗濯のりのスプレーをかけてアイロンがけをすると、きれいに生き返るんですよ。この前は、型崩れした帽子も、のりスプレーしてアイロンをかけたらピシッとなりました」
▲ダイニングテーブルにマットをしいてアイロンがけ。「娘には、年中アイロンかけているわね、と言われます(笑)」
▲アイロン、マット、洗濯のりのスプレーをカゴにセットし、すぐかけられるように。あまり買わないからこそ、買うときは大胆に!
「ビビッときたものしか買わない」という伊藤さんの手元にあるのは、20年、30年と長く大切に着ている服ばかり。
「そもそもあまり買い物をしないので、出合ったら『10年は着る!』というつもりで、高くても奮発します。だから、ひとつ買えばしばらくは大満足です。いまあるものを手放したら二度と手に入れられないから、壊れたバッグも使っているし、穴のあいた服も自己流に布用ボンドで直したりしながら着続けています」
▲大切に使い続けているアクセサリー。右のペンダントは50年前に香港で買ったもの。
▲おなじみの服に、スカーフや帽子などの小物を合わせて、コーディネートに変化をつけます。撮影/砂原文
取材・文/石川理恵
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伊藤千桃(いとうちもも)
ケータリング&民泊運営
1950年ジャカルタ生まれ、1972年度ミス日本、元女優。神奈川県葉山町で自宅カフェ「桃花源」を営み、地野菜を使った料理で人気に。現在は娘とともにケータリング、弁当デリバリー、古民家でのバーベキューサービスや民泊を運営するほか、オンラインショップにて自家製薬草ブレンド茶、無農薬栽培のフルーツを使ったパン、焼き菓子などを販売している。著書は『千桃流・暮らしの知恵』(主婦の友社)。Instagram:@toukagenhayama